IBM Power Virtual Server検証環境を使用して、WebReport 2.0 Smart製品の導入および稼働検証を行いました。

概要

IBM Power Virtual Server環境で、導入されているWebSphere Application Server(以降WAS)に対し、WebReport 2.0 Smartの導入および稼働検証を実施しました。

背景・課題

IBM Power Virtual Server環境において、1次言語を2962(日本語)で構成しWASが導入された環境で、WebReport 2.0 Smartが正常に導入および動作するか? パフォーマンスに問題ないか? などを検証する必要があり実施しました。

製品概要

WebReport 2.0 Smartは、IBM i、Windows Server、Linuxサーバー上で動作し、リアルタイムにデータの照会・更新が可能な誰でも簡単に使いこなせるレポーティングツールです。Webブラウザ上からデータ抽出、集計、ダッシュボード表示、エクスポートなどの操作が可能で、使い慣れたEXCELへの直接データ連携も可能です。また、スマートフォンからもデータ照会、グラフ表示、ダッシュボード表示が可能です。

WebReport 2.0 Smart 製品概要

構成内容

使用したIBM Power Virtual Serverの仕様は以下の通り。

◆ IBM Power Virtual Server
  • モデル:S922
  • CPU:0.25Core(最小構成)
  • メモリ:8GB
  • OS:IBM i V7R4
  • 1次言語:2962(日本語環境)
  • QCCSID:5035
  • WAS V8.5.5.15 Express

検証内容

WebReport 2.0 Smartの導入および稼働検証

VPNを適用したプライベート接続でIBM Power Virtual Server に WebReport 2.0 Smartの導入および稼働検証を実施

  1. WebReport 2.0 SmartのTrial版をダウンロード(導入マニュアル同梱)
    https://www.jbat.co.jp/download/webreport/webreportsmart.html#/
    ※WebReport 2.0 Smartの評価版はJBアドバンスト・テクノロジー株式会社の「WebReport2.0 Smart 評価版」ページからダウンロードいただけます。
  2. IBM i にWebReport 2.0 Smartの導入および設定(⇒WASの管理コンソールより操作)
  3. ClientにWebReport 2.0 Smartの管理ツール、定義設定ツール、フォームエディタを導入
  4. 管理ツールによりデータリソース設定、ユーザーの登録を実施
  5. 定義設計ツールにより照会定義を作成し、Webブラウザやスマートフォンにより照会実行
  6. Excelアドイン機能により、照会定義および更新定義を作成し、照会定義・更新定義を実行
  7. ダッシュボードエディタによりダッシュボード定義を作成し、ダッシュボード機能によるグラフ表示の確認
  8. フォーム設計プログラムによりフォーム(レコード1件ごとにレイアウトを整えて照会結果を表示する形式)を作成し、フォーム形式によるデータの表示と更新実行
検証イメージ

検証結果

製品 検証日 導入結果 検証結果 備考
WebReport 2.0 Smart 2024/12/11 正常終了 正常終了 WebReport 2.0 Smartの導入および設定、WebブラウザやExcelアドイン機能、スマートフォンによる照会および更新(Excelアドインのみ)の稼働検証を実施で問題なし。パフォーマンスについてもオンプレミスと同様にストレスなく動作確認。

所感

IBM Power Virtual Server環境とは、プライベート接続のIPSec VPN方式(ClassicのVPN経由)で接続しましたが、オンプレミスと同様のパフォーマンスで使用できました。
WebReport 2.0 Smartのパフォーマンス検証時、IBM i 側のCFGTCPのOPT12の「ドメイン・ネーム・サーバー」にパブリックDNSを設定すると、WebReport定義設計ツールやWebReport管理ツールからのログインに非常に時間がかかる現象が発生しました。
DNSが不要ならば「ドメイン・ネーム・サーバー」の設定には*NONEを設定することを推奨いたします。
パブリックのDNSを設定する場合、設定するパブリックDNSをご検討いただき、パフォーマンスに影響がないことをご確認の上で「ドメイン・ネーム・サーバー」の設定を行ってください。

障害発生時の対応について

サポートにおいては、実環境においても同様の問題が発生するものとして対応します。
実環境での追試で再現しない障害に関しては、お客様の環境に起因する問題として、仮想環境を提供する製造元または販売元への問い合わせをお願いします。
また、仮想環境へのパッチ適用等は、お客様にて実施してくださいますようお願いします。

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